室内の温度と健康について
地震が多い日本の住宅は「耐震」に関して世界で類を見ない程の厳しい基準がたくさんあり、これはとても有名な話です。
「室温」に関してはあまり目を向けることがありませんでしたが、ここ数年、断熱性と気密性、室内の温度についての重要性を謳う会社がとても増えてきました。
室内の温度がなぜこんなに大切なのかを説明していきたいと思います。
寒い県と温かい県の驚くデータ
暖かい季節(4月から11月)に対して、寒い季節(12月から3月)の月平均死亡率を都道府県別に調べた厚生労働省のデータによりますと、国内で一番寒いはずの北海道では月の平均死亡率がとても低く、比較的温暖な栃木県は夏よりも冬の死亡が25%も増えていることがわかりました。
海外でも、寒い国では冬の死亡率が低く、暖かい国ではその二倍程度の死者が増えるというデータがある程です。
これは「室内の寒さ」に原因があると考えられており、寒い県ほど家の中を暖かくする対策が取られ、室温が保たれているという事が影響していると言われているのです。
イギリスでは「家の寒さと死亡率の関係性」を数十年にわたって調査をしており、その結果を分析して住宅の健康・安全性の評価システムとして公表もされております。